万葉集入門
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日本最古の和歌集「万葉集」の解説サイトです。
分かりやすい口語訳の解説に歌枕や歌碑などの写真なども添えて、初心者の方はもちろん多くの万葉集愛好家の方に楽しんでいただきたく思います。
(解説:黒路よしひろ)

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二人行けど行き過ぎ難き秋山をいかにか君が独り越ゆらむ

巻二(一○六)
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二人で行っても越えがたき秋の山をどのようにしてあなたは一人で越えるのだろう
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この歌も前の巻二(一○五)の歌とおなじ大伯皇女(おほくのひめみこ)が弟の大津皇子(おほつのみこ)を偲んで詠んだ歌のひとつです。
巻二(一○五)の歌と並んでいますし、先の歌の序文からして伊勢神宮での姉弟の再会後の別れを詠んだ歌とみて間違いないでしょう。

二人で行っても辛く心細いであろう秋の山道を愛しい弟が一人で帰って行く…
もちろん山道自体も危険ですが、それ以上に大和へ帰った後の大津皇子の身も案じていたことでしょう。
この歌にもそんな大伯皇女の不安な気持ちがほんとうによく表れていますね。

この当時の人々は、旅行く者の無事を祈り残った者は一心にその人の旅路の平穏を祈る歌を詠みました。
その歌に言霊が宿り、旅行く者を護ってくれることを信じて…

大伯皇女が大津皇子を想い詠んだ歌は六首ありますが、そのどれもがいまの人々が読んでも共感できる非常に哀愁漂う名歌となっています。

この歌についても僕の訳など必要ないくらいに、原文を読まれただけでその物悲しさと弟の無事を祈る不安な気持ちが読まれた方の心に自然に刻まれることでしょう。
ではでは、あとの四首についてもまたいずれ順を追って解説させていただきたいと思います。


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万葉集巻二


万葉集書籍紹介(参考書籍)
万葉集(1)〜〜(4)&別冊万葉集辞典 中西進 (講談社文庫) 定価620円〜〜1020円(税込み)
県立万葉文化舘名誉館長でもある中西進さんによる万葉集全四冊&別冊万葉集辞典です。
万葉集のほうは原文、読み下し訳、現代語訳、解説文が付けられていて、非常に参考になりこの4冊で一応、万葉集としては充分な内容になっています。
他の万葉集などでは読み下し訳のみで現代語訳がなかったりと、初心者の方には難しすぎる場合が多いですが、この万葉集ではそのようなこともありません。

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