万葉集入門
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日本最古の和歌集「万葉集」の解説サイトです。
分かりやすい口語訳の解説に歌枕や歌碑などの写真なども添えて、初心者の方はもちろん多くの万葉集愛好家の方に楽しんでいただきたく思います。

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かくばかり恋ひつつあらずは高山の磐根(いはね)し枕(ま)きて死なましものを

巻二(八六)
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これほどに恋しくて苦しむのならば、いっそあの高い山の岩を枕にして死んでしまいたい(でもそれも出来ないし…)
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この歌も先の歌(八十五)と同じく、磐姫皇后(いはのひめのおほきさき)の作とされている伝承歌をもとにした連作の一首です。
「高い山の岩を枕にして」というのは、「高い山の中で」という意味で、山に入って死んでしまいたいといった感じですね。

いやはや、なんとも激しい表現ですが、でもここまで女性に想われるというのもきっと現代人だったとしてもうれしく感じますよね。

ちなみにこの磐姫皇后の連作は、2009年の紅白歌合戦で小林幸子さんが詠われた「万葉恋歌 ああ、君待つと」の歌詞にも使われていて記憶に残っておられる方も多いのではないでしょうか。
1300年以上経っても人々の心を動かすことの出来る短歌の力というものにはほんとうに驚かされますね。


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万葉集巻二


万葉集書籍紹介(参考書籍)
万葉集(1)〜〜(4)&別冊万葉集辞典 中西進 (講談社文庫) 定価620円〜〜1020円(税込み)
県立万葉文化舘名誉館長でもある中西進さんによる万葉集全四冊&別冊万葉集辞典です。
万葉集のほうは原文、読み下し訳、現代語訳、解説文が付けられていて、非常に参考になりこの4冊で一応、万葉集としては充分な内容になっています。
他の万葉集などでは読み下し訳のみで現代語訳がなかったりと、初心者の方には難しすぎる場合が多いですが、この万葉集ではそのようなこともありません。

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