万葉集入門
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日本最古の和歌集「万葉集」の解説サイトです。
分かりやすい口語訳の解説に歌枕や歌碑などの写真なども添えて、初心者の方はもちろん多くの万葉集愛好家の方に楽しんでいただきたく思います。
(解説:黒路よしひろ)

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わが御門千代永久(みかどちよとことは)に栄えむと思ひてありしわれし悲しも

巻二(一八三)
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わが皇子の宮殿が千代に永久にと栄えるだろうと思っていたのに私は悲しいことだなあ。
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この歌も草壁皇子の死を悼んで舎人たちが詠んだ晩歌のうちのひとつ。
こちらの一首も解説の必要もないぐらい素直な気持ちで草壁皇子を喪った悲しみが詠われていますね。
現代でも人の夢や希望というものは儚くついえやすいものですが、草壁皇子とともに永遠に栄えるだろうと信じて疑わなかった未来が一瞬にして失われた世界を生きねばならない舎人たちの悲しさが伝わってきます。
現代を生きるみなさんの中にも、大切な人を亡くした経験のある方にはこの時の舎人たちの悲しみがよく理解できるのではないでしょうか。
このように、草壁皇子の死は舎人たちにとってそれまで皇子に仕え皇子と共に過ごしてきた時間のすべてを奪われてしまったような喪失感を与えたのです。


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万葉集巻二


万葉集書籍紹介(参考書籍)
万葉集(1)〜〜(4)&別冊万葉集辞典 中西進 (講談社文庫) 定価620円〜〜1020円(税込み)
県立万葉文化舘名誉館長でもある中西進さんによる万葉集全四冊&別冊万葉集辞典です。
万葉集のほうは原文、読み下し訳、現代語訳、解説文が付けられていて、非常に参考になりこの4冊で一応、万葉集としては充分な内容になっています。
他の万葉集などでは読み下し訳のみで現代語訳がなかったりと、初心者の方には難しすぎる場合が多いですが、この万葉集ではそのようなこともありません。

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