万葉集入門
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日本最古の和歌集「万葉集」の解説サイトです。
分かりやすい口語訳の解説に歌枕や歌碑などの写真なども添えて、初心者の方はもちろん多くの万葉集愛好家の方に楽しんでいただきたく思います。
(解説:黒路よしひろ)

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水伝(みなつた)ふ磯(いそ)の浦廻(うらみ)の石上(いそ)つつじ茂(も)く開(さ)く道をまた見なむかも

巻二(一八五)
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水の伝う磯の周りの磯ツツジの花が咲く道をまたいつか見ることが出来るかなあ。
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この歌も草壁皇子の死を悼んで舎人たちが詠んだ二十三首の晩歌のうちのひとつ。
「磯」はこの場合は草壁皇子の宮殿のあった島の宮の池のことでしょうか。
その「池の周辺に磯ツツジが咲いていたあの道を、いつかふたたび見ることが出来るだろうか」と、皇子が亡くなってもう出仕することもなくなった島の宮を懐かしんで詠んでいる一首ですね。
同時に、草壁皇子さへこの世に存命だったならば…との諦めようにも諦めきれない皇子への深い情も感じられる歌のように思います。


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万葉集巻二


万葉集書籍紹介(参考書籍)
万葉集(1)〜〜(4)&別冊万葉集辞典 中西進 (講談社文庫) 定価620円〜〜1020円(税込み)
県立万葉文化舘名誉館長でもある中西進さんによる万葉集全四冊&別冊万葉集辞典です。
万葉集のほうは原文、読み下し訳、現代語訳、解説文が付けられていて、非常に参考になりこの4冊で一応、万葉集としては充分な内容になっています。
他の万葉集などでは読み下し訳のみで現代語訳がなかったりと、初心者の方には難しすぎる場合が多いですが、この万葉集ではそのようなこともありません。

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