万葉集入門
万葉集入門
日本最古の和歌集「万葉集」の解説サイトです。
分かりやすい口語訳の解説に歌枕や歌碑などの写真なども添えて、初心者の方はもちろん多くの万葉集愛好家の方に楽しんでいただきたく思います。
(解説:黒路よしひろ)

スポンサード リンク


朝日照る島の御門におほほしく人音(ひとと)もせねばまうら悲(がな)しも

巻二(一八九)
-----------------------------------------------
朝日が照る島の宮の御門に人の音もせず静寂がつつむのは、こころ悲しいことです。
-----------------------------------------------

この歌も草壁皇子の死を悼んで舎人たちが詠んだ二十三首の晩歌のうちのひとつ。
「島の宮の御門に朝日が射し込んできたというのに、宮には人の音もなく静寂がつつんでいるのがこころ悲しいのです」と、朝日が射して周りが明るいことが逆に悲しさを引きたてるとの心情を訴えている一首ですね。
周りが明るければ明るいほど影は濃くなってゆくように、静寂は強調され皇子を亡くした舎人たちの心は逆に悲しみを深くしたのかも知れませんね。
空から朝日は射しても、草壁皇子という日の御子を亡くした舎人たちの心にはほんとうの意味での朝日は射さなかったのでしょう。


スポンサード リンク


関連記事
万葉集巻二の他の歌はこちらから。
万葉集巻二


万葉集書籍紹介(参考書籍)
万葉集(1)〜〜(4)&別冊万葉集辞典 中西進 (講談社文庫) 定価620円〜〜1020円(税込み)
県立万葉文化舘名誉館長でもある中西進さんによる万葉集全四冊&別冊万葉集辞典です。
万葉集のほうは原文、読み下し訳、現代語訳、解説文が付けられていて、非常に参考になりこの4冊で一応、万葉集としては充分な内容になっています。
他の万葉集などでは読み下し訳のみで現代語訳がなかったりと、初心者の方には難しすぎる場合が多いですが、この万葉集ではそのようなこともありません。

万葉集入門(トップページ)へ戻る

当サイトはリンクフリーです、どうぞご自由に。
Copyright(c) 2015 Yoshihiro Kuromichi (plabotnoitanji@yahoo.co.jp)


スポンサード リンク


欲しいと思ったらすぐ買える!楽天市場は24時間営業中

Amazon.co.jp - 通販