万葉集入門
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日本最古の和歌集「万葉集」の解説サイトです。
分かりやすい口語訳の解説に歌枕や歌碑などの写真なども添えて、初心者の方はもちろん多くの万葉集愛好家の方に楽しんでいただきたく思います。
(解説:黒路よしひろ)

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天皇の酒人女王(さかひとのおほきみ)を思(おも)ひて御製歌(つくりませるみうた)一首 女王は穂積皇子(ほづみのみこ)の孫娘(むまご)なり

道にあひて咲(ゑ)まししからに降る雪の消(け)なば消(け)ぬがに恋ふといふ吾妹(わぎも)

巻四(六二四)
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道で逢い私がほほ笑むと、「降る雪のすぐに消えるように消えそうなぐらい恋焦がれます」と言ったそなたよ。
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この歌は聖武天皇(しようむてんわう)が酒人女王(さかひとのおほきみ)を思って詠んだ御製歌。
題詞によると酒人女王は、天武天皇の子である穂積皇子(ほづみのみこ)の孫娘だそうです。

そんな酒人女王が聖武天皇と道で逢った時に「降る雪のすぐに消えるように消えそうなぐらいあなたさまに恋焦がれます」と言ったのだそうですが、聖武天皇もうれしく思われたのでしょうね。
その時のことを思い出してこの歌を詠み、酒人女王の好意に答えたわけです。
どことなく、天皇や皇族たちの行き交う宮中の華やかさも感じさせてくれる素敵な一首ですよね。


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万葉集巻四


万葉集書籍紹介(参考書籍)
万葉集(1)〜〜(4)&別冊万葉集辞典 中西進 (講談社文庫) 定価637円〜〜1101円(税込み参考価格)
県立万葉文化舘名誉館長でもある中西進さんによる万葉集全四冊&別冊万葉集辞典です。
万葉集のほうは原文、読み下し訳、現代語訳、解説文が付けられていて、非常に参考になりこの4冊で一応、万葉集としては充分な内容になっています。
他の万葉集などでは読み下し訳のみで現代語訳がなかったりと、初心者の方には難しすぎる場合が多いですが、この万葉集ではそのようなこともありません。

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