万葉集入門
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日本最古の和歌集「万葉集」の解説サイトです。
分かりやすい口語訳の解説に歌枕や歌碑などの写真なども添えて、初心者の方はもちろん多くの万葉集愛好家の方に楽しんでいただきたく思います。
(解説:黒路よしひろ)

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思はじと言(い)ひてしものを朱華色(はねずいろ)の変(うつろ)ひやすきわが心かも

巻四(六五七)
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恋などしないと言っていたのにはねず色のように変わりやすい私の心です。
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この歌も先の巻四(六五六)の歌と同じく、大伴坂上郎女(おほとものさかのうへのいらつめ)が詠んだ六首の歌のひとつ。
「朱華(はねず)」はニワウメのことで、染めた色が褪せやすいことから変わりやすい心に譬えています。
「恋などしない」とは「もう恋などしない」との意味か、あるいは特定の男性を指して言った言葉でしょうか。
どちらにしても新たに恋心が生まれたというのは素敵なことではありますよね。

この歌もまた自身の変わりやすい心を恥じながらも、恋の喜びを隠しきれない坂上郎女らしい素敵な一首のように思います。


ニワウメの花。
「朱華(はねず)」はニワウメのこと。


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万葉集巻四


万葉集書籍紹介(参考書籍)
万葉集(1)〜〜(4)&別冊万葉集辞典 中西進 (講談社文庫) 定価620円〜〜1020円(税込み)
県立万葉文化舘名誉館長でもある中西進さんによる万葉集全四冊&別冊万葉集辞典です。
万葉集のほうは原文、読み下し訳、現代語訳、解説文が付けられていて、非常に参考になりこの4冊で一応、万葉集としては充分な内容になっています。
他の万葉集などでは読み下し訳のみで現代語訳がなかったりと、初心者の方には難しすぎる場合が多いですが、この万葉集ではそのようなこともありません。

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