万葉集入門
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日本最古の和歌集「万葉集」の解説サイトです。
分かりやすい口語訳の解説に歌枕や歌碑などの写真なども添えて、初心者の方はもちろん多くの万葉集愛好家の方に楽しんでいただきたく思います。
(解説:黒路よしひろ)

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思へども験(しるし)なしと知るものをなにかここだくわが恋ひわたる

巻四(六五八)
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恋しく思ってみても甲斐の無いことと知っているのになぜ私はこんなにも恋つづけるのだろう。
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この歌も巻四(六五六)の歌などと同じく、大伴坂上郎女(おほとものさかのうへのいらつめ)が詠んだ六首の歌のうちの一首。
「いくら慕ってみてもあの人の気持ちは自分には向かないと知っているのに、なぜ私はこんなにも恋つづけるのだろう。」との、片思いの気持ちが切ない歌として詠われていますね。
坂上郎女ほどの多くの男性に愛された人物でも、きっと恋の悩みに眠れぬ夜もあったのでしょう。

この歌も、そんな叶わない恋だと思ってみても恋ぜずにはいられない女心の切なさが素敵に表現されている一首ですよね。


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万葉集巻四


万葉集書籍紹介(参考書籍)
万葉集(1)〜〜(4)&別冊万葉集辞典 中西進 (講談社文庫) 定価620円〜〜1020円(税込み)
県立万葉文化舘名誉館長でもある中西進さんによる万葉集全四冊&別冊万葉集辞典です。
万葉集のほうは原文、読み下し訳、現代語訳、解説文が付けられていて、非常に参考になりこの4冊で一応、万葉集としては充分な内容になっています。
他の万葉集などでは読み下し訳のみで現代語訳がなかったりと、初心者の方には難しすぎる場合が多いですが、この万葉集ではそのようなこともありません。

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