万葉集入門
日本最古の和歌集「万葉集」の解説サイトです。
分かりやすい口語訳の解説に歌枕や歌碑などの写真なども添えて、初心者の方はもちろん多くの万葉集愛好家の方に楽しんでいただきたく思います。
(解説:黒路よしひろ)
スポンサード リンク
梅の花折りてかざせる諸人(もろびと)は今日(けふ)の間(あひだ)は楽(たの)しくあるべし
神司荒氏稲布(かむづかさこうしのいなしき)
巻五(八三二)
-----------------------------------------------
梅の花を折りかざして遊ぶ人々は今日一日が楽しいことでしょう。
-----------------------------------------------
この歌も大宰師の大伴旅人(おほとものたびと)の邸宅で開かれた宴席で詠まれた「梅花(うめのはな)の歌」三十二首の歌のうちのひとつ。
「神司(かむづかさ)」は祭祀官。
荒氏稲布(こうしのいなしき)については詳しいことはわからないようです。
歌の内容としては「梅の花を折りかざして遊ぶ人々は今日一日が楽しいことでしょう。」と、この梅の花を愛でる宴の一日の楽しさを率直な表現で詠った一首ですね。
「梅の花を折りかざし」というのは、もともとは植物の芽吹く生命力を自身に取り込むための呪術的な意味合いがありますが、この時代の人々はむしろ純粋に風流の遊びとして皆でかざしにして楽しんでいたのでしょう。
そんな宴の席の華やかな様子が目に浮かんでくるような一首ですよね。
梅の花折りてかざせる諸人は今日の間は楽しくあるべし
スポンサード リンク
関連記事
万葉集巻五の他の歌はこちらから。
万葉集巻五
万葉集書籍紹介(参考書籍)
万葉集(1)〜〜(4)&別冊万葉集辞典 中西進 (講談社文庫) 定価637円〜〜1101円(税込み参考価格)
県立万葉文化舘名誉館長でもある中西進さんによる万葉集全四冊&別冊万葉集辞典です。
万葉集のほうは原文、読み下し訳、現代語訳、解説文が付けられていて、非常に参考になりこの4冊で一応、万葉集としては充分な内容になっています。
他の万葉集などでは読み下し訳のみで現代語訳がなかったりと、初心者の方には難しすぎる場合が多いですが、この万葉集ではそのようなこともありません。
万葉集入門(トップページ)へ戻る
当サイトはリンクフリーです、どうぞご自由に。
Copyright(c) 2015 Yoshihiro Kuromichi (plabotnoitanji@yahoo.co.jp)
スポンサード リンク
欲しいと思ったらすぐ買える!楽天市場は24時間営業中
Amazon.co.jp - 通販