万葉集入門
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日本最古の和歌集「万葉集」の解説サイトです。
分かりやすい口語訳の解説に歌枕や歌碑などの写真なども添えて、初心者の方はもちろん多くの万葉集愛好家の方に楽しんでいただきたく思います。
(解説:黒路よしひろ)

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梅の花手折(たを)り插頭(かざ)して遊べども飽(あ)き足(た)らぬ日は今日にしありけり

陰陽師礒氏法麿(おんやうしぎしののりまろ)

巻五(八三六)
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梅の花を手折りかざして遊んでいても飽きることない日は今日なのだなあ。
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この歌も大宰師の大伴旅人(おほとものたびと)の邸宅で開かれた宴席で詠まれた「梅花(うめのはな)の歌」三十二首の歌のうちのひとつ。
「陰陽師(おんやうし)」は卜占を行う者。
礒氏法麿(ぎしののりまろ)自身については、詳しいことはなにもわからないようです。

そんな礒氏法麿の詠んだ歌ですが「梅の花を手折りかざして遊んでいても飽きることない日は今日なのだなあ。」と、この宴の一日の飽きることない楽しさを素直な表現で詠った一首ですよね。
まあ、礒氏法麿たちからするとこの宴は上司の旅人からの招きであったわけですが、旅人の性格から想像して部下である礒氏法麿たちもあまり片ぐるしくはならずに純粋に宴を楽しんでいたのではないかと思います。
この歌からもそんな心からの楽しげな雰囲気がよく伝わってきますよね。


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万葉集巻五


万葉集書籍紹介(参考書籍)
万葉集(1)〜〜(4)&別冊万葉集辞典 中西進 (講談社文庫) 定価637円〜〜1101円(税込み参考価格)
県立万葉文化舘名誉館長でもある中西進さんによる万葉集全四冊&別冊万葉集辞典です。
万葉集のほうは原文、読み下し訳、現代語訳、解説文が付けられていて、非常に参考になりこの4冊で一応、万葉集としては充分な内容になっています。
他の万葉集などでは読み下し訳のみで現代語訳がなかったりと、初心者の方には難しすぎる場合が多いですが、この万葉集ではそのようなこともありません。

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