万葉集入門
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日本最古の和歌集「万葉集」の解説サイトです。
分かりやすい口語訳の解説に歌枕や歌碑などの写真なども添えて、初心者の方はもちろん多くの万葉集愛好家の方に楽しんでいただきたく思います。
(解説:黒路よしひろ)

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妹(いも)が家(へ)に雪かも降ると見るまでにここだも乱(まが)ふ梅の花かも

小野氏国堅(くにかた)

巻五(八四四)
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恋しい人の家に雪が降っているのかと見えるほどに散り乱れる梅の花だなあ。
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この歌も大宰師の大伴旅人(おほとものたびと)の邸宅で開かれた宴席で詠まれた「梅花(うめのはな)の歌」三十二首の歌のうちのひとつ。
小野氏国堅(をのしのくにかた)は小野国堅(おののくにかた)のことで、この時はまだ若年だったようです。

そんな小野国堅の詠んだ一首ですが「恋しい人の家に雪が降っているのかと見えるほどに散り乱れる梅の花だなあ。」と、降り散る梅の花に自らの恋を絡めて詠んだ初々しさのある歌となっています。
一応、国堅個人の想い人の家を想像しての一首ではありますが、誰の心の中にもある恋心に結びつけて詠んでいることで他の宴の席の人々にもきっと共感された一首だったのでしょう。


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万葉集巻五


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万葉集(1)〜〜(4)&別冊万葉集辞典 中西進 (講談社文庫) 定価637円〜〜1101円(税込み参考価格)
県立万葉文化舘名誉館長でもある中西進さんによる万葉集全四冊&別冊万葉集辞典です。
万葉集のほうは原文、読み下し訳、現代語訳、解説文が付けられていて、非常に参考になりこの4冊で一応、万葉集としては充分な内容になっています。
他の万葉集などでは読み下し訳のみで現代語訳がなかったりと、初心者の方には難しすぎる場合が多いですが、この万葉集ではそのようなこともありません。

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