万葉集入門
日本最古の和歌集「万葉集」の解説サイトです。
分かりやすい口語訳の解説に歌枕や歌碑などの写真なども添えて、初心者の方はもちろん多くの万葉集愛好家の方に楽しんでいただきたく思います。
(解説:黒路よしひろ)
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高光るわが日の皇子(みこ)のいましせば島の御門(みかど)は荒れずあらましを
巻二(一七三)
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高く輝くわが日の皇子が生きていらっしゃったなら、島の御門はこんなにも荒れることはなかったのに
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こちらも草壁皇子に仕えていた舎人が詠んだ二十三首の晩歌のうちの一首。
これと言って特別な技法も使われていませんが、それだけに皇子を喪った舎人の深い悲しみが率直に伝わってくる歌だと思います。
皇子がいてくださったなら、島の宮がこんなにも荒れることはなかったのに…
日並皇子(ひなめしのみこ)とも呼ばれ、やがては天皇になるであろうと期待された草壁皇子の死は、まさに太陽を失ったかのような喪失感を舎人たちにあたえることとなったのです。
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万葉集巻二の他の歌はこちらから。
万葉集巻二
万葉集書籍紹介(参考書籍)
万葉集(1)〜〜(4)&別冊万葉集辞典 中西進 (講談社文庫) 定価620円〜〜1020円(税込み)
県立万葉文化舘名誉館長でもある中西進さんによる万葉集全四冊&別冊万葉集辞典です。
万葉集のほうは原文、読み下し訳、現代語訳、解説文が付けられていて、非常に参考になりこの4冊で一応、万葉集としては充分な内容になっています。
他の万葉集などでは読み下し訳のみで現代語訳がなかったりと、初心者の方には難しすぎる場合が多いですが、この万葉集ではそのようなこともありません。
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