万葉集入門
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日本最古の和歌集「万葉集」の解説サイトです。
分かりやすい口語訳の解説に歌枕や歌碑などの写真なども添えて、初心者の方はもちろん多くの万葉集愛好家の方に楽しんでいただきたく思います。
(解説:黒路よしひろ)

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反歌

あをによし寧楽(なら)の家には万代(よろづよ)にわれも通はむ忘ると思ふな

巻一(八〇)
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青丹美しい奈良の家には、万世までも私はご奉仕に通いましょう。けっして忘れるなどとはお思い下さいませんように。
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この長歌も藤原の宮から奈良の平城京に遷都する時に詠まれた一首で先の巻一(八〇)の長歌に付けられた反歌。
長歌と同じく作者は不明です。
「奈良の京に作った宮に万世(よろずよ)までも通いご奉仕します。けっして私が忠義を忘れるなどとはお思い下さいませんように…」との天皇への忠誠と、奈良の京の万世まで繁栄するようにとの祈りが詠われていますね。
長歌で「千代に」と詠い、反歌で「万世に」と重ねるのは、千年も万年も…との願いの呪術歌なのでしょう。
万葉集の長歌に付けられた反歌には、このように長歌と同じような意味をさらに重ねて呪術性を高めたものが多く見られます。


平城宮跡の東にある東院庭園。
当時の平城京の美しさが想像されます。



東院庭園にあるこの建物は、遺跡の軒先の雨の落ちた跡などから建物の大きさや形を割り出し復元されたそうです。


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万葉集巻一の他の歌はこちらから。
万葉集巻一


万葉集書籍紹介(参考書籍)
万葉集(1)〜〜(4)&別冊万葉集辞典 中西進 (講談社文庫) 定価620円〜〜1020円(税込み)
県立万葉文化舘名誉館長でもある中西進さんによる万葉集全四冊&別冊万葉集辞典です。
万葉集のほうは原文、読み下し訳、現代語訳、解説文が付けられていて、非常に参考になりこの4冊で一応、万葉集としては充分な内容になっています。
他の万葉集などでは読み下し訳のみで現代語訳がなかったりと、初心者の方には難しすぎる場合が多いですが、この万葉集ではそのようなこともありません。

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