万葉集入門
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日本最古の和歌集「万葉集」の解説サイトです。
分かりやすい口語訳の解説に歌枕や歌碑などの写真なども添えて、初心者の方はもちろん多くの万葉集愛好家の方に楽しんでいただきたく思います。
(解説:黒路よしひろ)

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去年(こぞ)見てし秋の月夜(つくよ)は渡れども相(あひ)見し妹(いも)はいや年さかる

巻二(二一四)
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去年見た秋の月は今年も夜空を渡るけれど、ともに月を見た妻は年月が経ってさらに遠ざかってしまった。
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この歌も柿本朝臣人麿(かきのもとのあそみひとまろ)が妻の死を哀しんで詠んだ挽歌で、巻二(二一三)の長歌に付けられた反歌の一首。

一読して分かるように巻二(二一三)の長歌と同じく、巻二(二一一)の歌の異伝で、内容も三句目以外は巻二(二一一)とまったく同じです。

おそらくはこちらの歌のほうがもとに詠まれた歌に近く、巻二(二一一)のほうは伝わっていく過程で洗練された言葉と内容に変わっていったのでしょう。

まあ、あらためて解説するほどでもなかったのですが、こういう微妙な言葉の違いから人麿の本心を読み解くことも出来るのではないかと思います。


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万葉集巻二


万葉集書籍紹介(参考書籍)
万葉集(1)〜〜(4)&別冊万葉集辞典 中西進 (講談社文庫) 定価620円〜〜1020円(税込み)
県立万葉文化舘名誉館長でもある中西進さんによる万葉集全四冊&別冊万葉集辞典です。
万葉集のほうは原文、読み下し訳、現代語訳、解説文が付けられていて、非常に参考になりこの4冊で一応、万葉集としては充分な内容になっています。
他の万葉集などでは読み下し訳のみで現代語訳がなかったりと、初心者の方には難しすぎる場合が多いですが、この万葉集ではそのようなこともありません。

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