万葉集入門
万葉集入門
日本最古の和歌集「万葉集」の解説サイトです。
分かりやすい口語訳の解説に歌枕や歌碑などの写真なども添えて、初心者の方はもちろん多くの万葉集愛好家の方に楽しんでいただきたく思います。
(解説:黒路よしひろ)

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何時(いつ)の間(ま)に神(かむ)さびけるか香山(かぐやま)の鉾榲(ほこすぎ)が本(もと)に薜生(こけむ)すまでに

巻三(二五九)
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いつのまにか神々しくなってしまったなあ。香山の鉾のように立つ杉の根元に苔が生えるまでに。
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この歌も巻三(二五七)の長歌に付けられた二首の反歌のひとつで、鴨君足人(かものきみのたりひと)が香具山を詠んだ一首。
「香山」は入力ミスではなく万葉仮名の原文でも香山と記されていますが、「かぐやま」と読んで問題ないでしょう。
そんな「天の香具山に生えている鉾のような杉の根元に苔が生すほどの時が流れてしまったよ」と、こちらでも人の踏み入らなくなった香具山の様子を苔を通して表現し、「いつのまにか神さびける(神々しくなてしまった)」と悲しんでいます。

まあ、「神さびける」こと自体はそんな悲しむようなことではないのですが、やはり人のいなくなった土地の寂しさはとくに当時の繁栄を知る者にとって土地の神の力の衰退と感じられたのでしょうね。

万葉集書籍紹介(参考書籍)
万葉集(1)〜〜(4)&別冊万葉集辞典 中西進 (講談社文庫) 定価620円〜〜1020円(税込み)
県立万葉文化舘名誉館長でもある中西進さんによる万葉集全四冊&別冊万葉集辞典です。
万葉集のほうは原文、読み下し訳、現代語訳、解説文が付けられていて、非常に参考になりこの4冊で一応、万葉集としては充分な内容になっています。
他の万葉集などでは読み下し訳のみで現代語訳がなかったりと、初心者の方には難しすぎる場合が多いですが、この万葉集ではそのようなこともありません。


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万葉集巻三


万葉集書籍紹介(参考書籍)
万葉集(1)〜〜(4)&別冊万葉集辞典 中西進 (講談社文庫) 定価620円〜〜1020円(税込み)
県立万葉文化舘名誉館長でもある中西進さんによる万葉集全四冊&別冊万葉集辞典です。
万葉集のほうは原文、読み下し訳、現代語訳、解説文が付けられていて、非常に参考になりこの4冊で一応、万葉集としては充分な内容になっています。
他の万葉集などでは読み下し訳のみで現代語訳がなかったりと、初心者の方には難しすぎる場合が多いですが、この万葉集ではそのようなこともありません。

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