万葉集入門
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日本最古の和歌集「万葉集」の解説サイトです。
分かりやすい口語訳の解説に歌枕や歌碑などの写真なども添えて、初心者の方はもちろん多くの万葉集愛好家の方に楽しんでいただきたく思います。
(解説:黒路よしひろ)

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佐保(さほ)山にたなびく霞(かすみ)見るごとに妹を思ひ出(で)泣かぬ日は無し

巻三(四七三)
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佐保山にたなびく霞を見るたびに妻を思い出して泣かない日はないよ。
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この歌も巻三(四七〇)の歌などと同じく、大伴宿禰家持(おほとものすくねやかもち)が亡くなった妻を思って詠んだ五首の挽歌のうちの一首。
「佐保山にたなびく霞を見るたびに佐保山に埋葬された妻を思い出して泣かない日はないよ。」と、ここでも亡き妻を思い出して哀しみの涙を流しています。

佐保山(さほやま)は、奈良市法蓮佐保山町の丘陵地帯を総称してこう呼んだようで、現在の鴻ノ池運動公園の周辺あたりのこと。
この辺りには当時の貴族階級の邸宅が並んでいたようで、大伴家持の屋敷もこの周辺にありました。

家持にとっては屋敷からもよく見える佐保山に妻が埋葬されたことはあるいは多少の慰めになったのかも知れませんが、当時、霞は人の息のようにも感じられていたようで、佐保山に霞がたなびくのを見ると妻の魂がそこに居るように思えて、また悲しみの涙を流したようです。


奈良市法蓮佐保山にある鴻ノ池運動公園。
このあたり一帯がかつての佐保山で、大伴家持の邸宅などもこの近くにあったようです。




鴻ノ池運動公園。


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万葉集巻三


万葉集書籍紹介(参考書籍)
万葉集(1)〜〜(4)&別冊万葉集辞典 中西進 (講談社文庫) 定価620円〜〜1020円(税込み)
県立万葉文化舘名誉館長でもある中西進さんによる万葉集全四冊&別冊万葉集辞典です。
万葉集のほうは原文、読み下し訳、現代語訳、解説文が付けられていて、非常に参考になりこの4冊で一応、万葉集としては充分な内容になっています。
他の万葉集などでは読み下し訳のみで現代語訳がなかったりと、初心者の方には難しすぎる場合が多いですが、この万葉集ではそのようなこともありません。

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