万葉集入門
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日本最古の和歌集「万葉集」の解説サイトです。
分かりやすい口語訳の解説に歌枕や歌碑などの写真なども添えて、初心者の方はもちろん多くの万葉集愛好家の方に楽しんでいただきたく思います。
(解説:黒路よしひろ)

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思(おも)はぬを思ふといはば大野(おほの)なる三笠(みかさ)の杜(もり)の神し知(し)らさむ

巻四(五六一)
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愛してもいないのに愛していると言ったなら大野の三笠の神さまが御成敗なさることでしょう。
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この歌も巻四(五五九)の歌などと同じく、大宰府大監(だざいのだいげん)の大伴宿禰百代(おおともすくねももよ)が詠んだ四首の恋歌の内のひとつ。
「大野(おほの)の三笠(みかさ)の杜(もり)」は、現在の福岡県大野城市山田のあたりでいまも小さな森として残っているようです。
この地に地元の人々に信心された神のいる神社が存在したようですね。

歌の内容としては「あなたを愛してもいないのに愛していると言ったなら大野の三笠の神さまが御成敗なさることでしょう。」といった感じで、相手への恋心が三笠の杜の神に誓って決して偽りでないことを詠った一首となっています。
このような表現の歌は万葉集の他の歌にもいくつか見られ(巻四:六五五などを参照)、それぞれの信じる神に誓うときの慣用語のようになっていたようですね。
おそらくは相手の女性は筑紫の地の住人だったろうと思われますが、そんな女性自身が信じる地元の神に誓うということにこの歌の大きな意味があったのでしょう。

神に誓うことで自身の思いが偽りでないことを証明し、また神の御加護で恋の成就を願った一首な訳です。


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万葉集巻四の他の歌はこちらから。
万葉集巻四


万葉集書籍紹介(参考書籍)
万葉集(1)〜〜(4)&別冊万葉集辞典 中西進 (講談社文庫) 定価637円〜〜1101円(税込み参考価格)
県立万葉文化舘名誉館長でもある中西進さんによる万葉集全四冊&別冊万葉集辞典です。
万葉集のほうは原文、読み下し訳、現代語訳、解説文が付けられていて、非常に参考になりこの4冊で一応、万葉集としては充分な内容になっています。
他の万葉集などでは読み下し訳のみで現代語訳がなかったりと、初心者の方には難しすぎる場合が多いですが、この万葉集ではそのようなこともありません。

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