万葉集入門
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日本最古の和歌集「万葉集」の解説サイトです。
分かりやすい口語訳の解説に歌枕や歌碑などの写真なども添えて、初心者の方はもちろん多くの万葉集愛好家の方に楽しんでいただきたく思います。
(解説:黒路よしひろ)

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伊勢(いせ)の海の磯(いそ)もとどろに寄する波恐(かしこ)き人に恋ひわたるかも

巻四(六〇〇)
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伊勢の海の磯にとどろいて寄せる波のように畏敬すべき人に恋しています。
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この歌も巻四(五八七)などの歌と同じく、笠女郎(かさのいらつめ)が大伴家持(おほとものやかもち)に贈った二十四首の相聞歌のうちのひとつ。
「とどろに寄する波」は「とどろいて寄せる波」。
「恐(かしこ)き人」は「畏敬すべき人」の意味でもちろん家持のことですが、これは大伴家という名門の家という身分だけではなく家持自身の人格を敬う笠女郎の心情がこう表現させたのでしょう。
独りの男性として恋い慕う気持ちと同時に、畏敬すべき部分も兼ね備えた人物であったからこそきっと笠女郎はこんなにも家持に一途な恋をしたのでしょうね。


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万葉集巻四


万葉集書籍紹介(参考書籍)
万葉集(1)〜〜(4)&別冊万葉集辞典 中西進 (講談社文庫) 定価620円〜〜1020円(税込み)
県立万葉文化舘名誉館長でもある中西進さんによる万葉集全四冊&別冊万葉集辞典です。
万葉集のほうは原文、読み下し訳、現代語訳、解説文が付けられていて、非常に参考になりこの4冊で一応、万葉集としては充分な内容になっています。
他の万葉集などでは読み下し訳のみで現代語訳がなかったりと、初心者の方には難しすぎる場合が多いですが、この万葉集ではそのようなこともありません。

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