万葉集入門
万葉集入門
日本最古の和歌集「万葉集」の解説サイトです。
分かりやすい口語訳の解説に歌枕や歌碑などの写真なども添えて、初心者の方はもちろん多くの万葉集愛好家の方に楽しんでいただきたく思います。
(解説:黒路よしひろ)

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皆人(みなひと)を寝(ね)よとの鐘(かね)は打つなれど君をし思(も)へば寝(い)ねかてぬかも

巻四(六〇七)
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皆の人に寝よと言って鐘は打つのだけれど、あなたのことを思うと寝つき難いことです。
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この歌も巻四(五八七)などの歌と同じく、笠女郎(かさのいらつめ)が大伴家持(おほとものやかもち)に贈った二十四首の相聞歌のうちのひとつ。
「鐘」とは、この時代、亥(ゐ)の刻(現在の深夜十時ごろ)に寝る時間の合図として四回打たれた鐘のこと。

皆に寝よと言って鐘は打たれるのだけれど、あなたのことを思うととても寝付くことが出来ません」との、この歌もまた家持を思う笠女郎の切ない思いが詠われていますね。
愛しい人を思うと夜も眠れないとは、現代人にも共通した感情ですよね。


きっと笠女郎も、毎晩のように家持を思って眠れぬ夜の鐘の音を聞いたのでしょう。


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万葉集巻四


万葉集書籍紹介(参考書籍)
万葉集(1)〜〜(4)&別冊万葉集辞典 中西進 (講談社文庫) 定価620円〜〜1020円(税込み)
県立万葉文化舘名誉館長でもある中西進さんによる万葉集全四冊&別冊万葉集辞典です。
万葉集のほうは原文、読み下し訳、現代語訳、解説文が付けられていて、非常に参考になりこの4冊で一応、万葉集としては充分な内容になっています。
他の万葉集などでは読み下し訳のみで現代語訳がなかったりと、初心者の方には難しすぎる場合が多いですが、この万葉集ではそのようなこともありません。

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