万葉集入門
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日本最古の和歌集「万葉集」の解説サイトです。
分かりやすい口語訳の解説に歌枕や歌碑などの写真なども添えて、初心者の方はもちろん多くの万葉集愛好家の方に楽しんでいただきたく思います。
(解説:黒路よしひろ)

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佐伯宿禰赤麿の和へたる歌一首

白髪生(しらがお)ふる事は思わず変水(をちみづ)はかにもかくにも求めて行かむ

巻四(六二八)
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白髪が生えたことは気にはしませんが、変水をとにもかくにも探しに行ってくるとしましょう。
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この歌は先の娘子(をとめ)の巻四(六二七)の歌に、佐伯宿禰赤麿(さへきのすくねあかまろ)が答えた一首。
「私の袂を枕に寝たいと言われる男性は若返りの薬を求めてさ迷っている間に、すっかり白髪になってしまわれたのですね。」と皮肉を込めて赤麿の白髪を揶揄した娘子に対して、「白髪が生えたことは気にはしませんが、変水をとにもかくにも探しに行ってくるとしましょう。」と、ここでも赤麿は強がりを言いながらもすたすたと退散してしまいます。

もちろん伝説の若返りの変水など簡単に手に入るはずはありませんが、赤麿にとっては「もし若返ったら今度こそ受け入れてくださいよ」との意味を込めてこの歌で答えるしかなかったのでしょう。
まあ、赤麿も「変水」が手に入るものならほんとうに探しに行きたかったでしょうね。


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万葉集巻四


万葉集書籍紹介(参考書籍)
万葉集(1)〜〜(4)&別冊万葉集辞典 中西進 (講談社文庫) 定価637円〜〜1101円(税込み参考価格)
県立万葉文化舘名誉館長でもある中西進さんによる万葉集全四冊&別冊万葉集辞典です。
万葉集のほうは原文、読み下し訳、現代語訳、解説文が付けられていて、非常に参考になりこの4冊で一応、万葉集としては充分な内容になっています。
他の万葉集などでは読み下し訳のみで現代語訳がなかったりと、初心者の方には難しすぎる場合が多いですが、この万葉集ではそのようなこともありません。

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