万葉集入門
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日本最古の和歌集「万葉集」の解説サイトです。
分かりやすい口語訳の解説に歌枕や歌碑などの写真なども添えて、初心者の方はもちろん多くの万葉集愛好家の方に楽しんでいただきたく思います。
(解説:黒路よしひろ)

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大夫(ますらを)と思へるわれをかくばかりみつれにみつれ片思(かたもひ)をせむ

巻四(七一九)
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立派な男子と思っている私がこれほどにみだれみだれて片思いしています。
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この歌も巻四(七一四)の歌などと同じく、大伴宿禰家持(おほとものすくねやかもち)が娘子(をとめ)に贈った七首の恋歌のうちの一首。
「大夫(ますらお)」は武勇に優れた立派な男子のことで、この時代の理想の男子像。
そんな「自分を立派な男子と思っている私がこれほどにみだれみだれて片思いしています。」と、娘子への恋の前にはどんな見栄も捨てて乱れてしまうほどの片思いの切なさを訴えています。

この時代の男女は周りに恋の噂が立つことは極端に嫌って恋を秘め事としましたが、自分が思いを寄せる相手自身には素直に恋の思いを伝え心の内をさらす潔さがあったようです。
家持のこの歌でも娘子に対して恋心や片思いの切なさを隠そうともせずに素直に伝えるなど、ある意味では男らしい一首ですよね。


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万葉集巻四の他の歌はこちらから。
万葉集巻四


万葉集書籍紹介(参考書籍)
万葉集(1)〜〜(4)&別冊万葉集辞典 中西進 (講談社文庫) 定価620円〜〜1020円(税込み)
県立万葉文化舘名誉館長でもある中西進さんによる万葉集全四冊&別冊万葉集辞典です。
万葉集のほうは原文、読み下し訳、現代語訳、解説文が付けられていて、非常に参考になりこの4冊で一応、万葉集としては充分な内容になっています。
他の万葉集などでは読み下し訳のみで現代語訳がなかったりと、初心者の方には難しすぎる場合が多いですが、この万葉集ではそのようなこともありません。

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