万葉集入門
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日本最古の和歌集「万葉集」の解説サイトです。
分かりやすい口語訳の解説に歌枕や歌碑などの写真なども添えて、初心者の方はもちろん多くの万葉集愛好家の方に楽しんでいただきたく思います。
(解説:黒路よしひろ)

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春さればまづ咲く庭の梅の花独り見つつや春日暮(はるひくら)さむ

筑前守山上(つくしのみちのくのかみやまのうへの)大夫

巻五(八一八)
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春になるとまず最初に咲く梅の花をわたしひとりで見て春の日を過ごすなどどうして出来ようか…
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この歌も巻五(八一五)の歌などと同じく、大宰師の大伴旅人(おほとものたびと)の邸宅で開かれた宴席で詠まれた「梅花(うめのはな)の歌」三十二首の歌のうちのひとつ。
筑前守山上丈夫(つくしのみちのくのかみやまのうへのだいぶ)は山上憶良(やまのうへのおくら)のこと。
「見つつや」の「や」はこの場合は反語の助詞なので、「ひとりで見ることなどどうして出来ようか」という意味になります。

つまりは「春になるとまず最初に咲く梅の花をわたしひとりで見て春の日を過ごすなどどうして出来ようか…」といった感じで、梅の花はひとりで楽しんでも意味がないのだとのこの宴の場の皆と過ごすひとときをよろこぶ内容となっています。

たしかに、どんなに可憐な花でも自分ひとりで愛でていては寂しいだけという気持ちは現代人のわれわれにもよく理解できますよね。
この憶良の歌も、そんな後の世に筑紫歌壇と呼ばれることになる共に楽しい時間を共有できる仲間のいる喜びを素直な表現で詠った一首のように思います。


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万葉集巻五


万葉集書籍紹介(参考書籍)
万葉集(1)〜〜(4)&別冊万葉集辞典 中西進 (講談社文庫) 定価637円〜〜1101円(税込み参考価格)
県立万葉文化舘名誉館長でもある中西進さんによる万葉集全四冊&別冊万葉集辞典です。
万葉集のほうは原文、読み下し訳、現代語訳、解説文が付けられていて、非常に参考になりこの4冊で一応、万葉集としては充分な内容になっています。
他の万葉集などでは読み下し訳のみで現代語訳がなかったりと、初心者の方には難しすぎる場合が多いですが、この万葉集ではそのようなこともありません。

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