万葉集入門
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日本最古の和歌集「万葉集」の解説サイトです。
分かりやすい口語訳の解説に歌枕や歌碑などの写真なども添えて、初心者の方はもちろん多くの万葉集愛好家の方に楽しんでいただきたく思います。
(解説:黒路よしひろ)

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人毎(ひとごと)に折り插頭(かざ)しつつ遊べどもいや愛(め)づらしき梅の花かも

大判事丹氏麿(だいはんじたんしのまろ)

巻五(八二八)
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皆それぞれに折りかざしつつ遊ぶけれど、なお愛すべき梅の花よ。
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この歌も大宰師の大伴旅人(おほとものたびと)の邸宅で開かれた宴席で詠まれた「梅花(うめのはな)の歌」三十二首の歌のうちのひとつ。
「大判事丹氏麿(だいはんじたんしのまろ)」については詳しいことはなにもわかりませんが、丹比(たぢひ)氏の麿(まろ)なる人物でしょうか。

この歌も「皆それぞれに折りかざしつつ遊ぶけれど、なお愛すべき梅の花よ。」と、第一集団六番目の葛井大夫(ふぢゐのだいぶ)の巻五(八二〇)の歌を受けての内容となっていますが、いくら愛でても飽き足りない梅の花の美しさと宴席の楽しさを詠った一首ですね。
まあ、大宰府の長官の旅人の主宰ということもあって多少の誇張はあるのでしょうが、それでもこの場に集まった人々が心からこの宴を楽しんでいた雰囲気が伝わってくるようなそんな一首のように思います。


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万葉集巻五


万葉集書籍紹介(参考書籍)
万葉集(1)〜〜(4)&別冊万葉集辞典 中西進 (講談社文庫) 定価637円〜〜1101円(税込み参考価格)
県立万葉文化舘名誉館長でもある中西進さんによる万葉集全四冊&別冊万葉集辞典です。
万葉集のほうは原文、読み下し訳、現代語訳、解説文が付けられていて、非常に参考になりこの4冊で一応、万葉集としては充分な内容になっています。
他の万葉集などでは読み下し訳のみで現代語訳がなかったりと、初心者の方には難しすぎる場合が多いですが、この万葉集ではそのようなこともありません。

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