万葉集入門
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日本最古の和歌集「万葉集」の解説サイトです。
分かりやすい口語訳の解説に歌枕や歌碑などの写真なども添えて、初心者の方はもちろん多くの万葉集愛好家の方に楽しんでいただきたく思います。
(解説:黒路よしひろ)

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春さらば逢(あ)はむと思ひし梅の花今日(けふ)の遊びにあひ見つるかも

薬師高氏義通(かうしのぎつう)

巻五(八三五)
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春になったなら逢おうと思っていた梅の花に今日の宴の席で逢えたことだなあ
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この歌も大宰師の大伴旅人(おほとものたびと)の邸宅で開かれた宴席で詠まれた「梅花(うめのはな)の歌」三十二首の歌のうちのひとつ。
「薬師(くすりし)」は医師のこと。
高氏義通(かうしのぎつう)については詳しいことはわかりませんが、高句麗系の渡来人でしょうか。

「春になったなら逢おうと思っていた梅の花に今日の宴の席で逢えたことだなあ」と、この歌も板氏安麿の巻五(八三一)の歌と同じく梅の花を擬人化して詠っています。
この高氏義通の歌では梅の花を宴の一員としているのも面白い表現ですよね。
旅人や義通たちにとっては、まさに梅の花もこの宴の席の一員だったのでしょう。


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万葉集巻五


万葉集書籍紹介(参考書籍)
万葉集(1)〜〜(4)&別冊万葉集辞典 中西進 (講談社文庫) 定価637円〜〜1101円(税込み参考価格)
県立万葉文化舘名誉館長でもある中西進さんによる万葉集全四冊&別冊万葉集辞典です。
万葉集のほうは原文、読み下し訳、現代語訳、解説文が付けられていて、非常に参考になりこの4冊で一応、万葉集としては充分な内容になっています。
他の万葉集などでは読み下し訳のみで現代語訳がなかったりと、初心者の方には難しすぎる場合が多いですが、この万葉集ではそのようなこともありません。

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