万葉集入門
万葉集入門
現存する日本最古の和歌集「万葉集」の解説サイトです。
分かりやすい口語訳の解説に歌枕や歌碑などの写真なども添えて、初心者の方はもちろん多くの万葉集愛好家の方に楽しんでいただきたく思います。
(解説:黒路よしひろ)

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吾妹子(わぎもこ)にわが恋ひ行けば羨(とも)しくも並(なら)び居(を)るかも妹と背の山

巻七(一二一〇)
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愛しい恋人を恋いつつ旅して行けば羨ましいことに並んでいるよ妹と背の山は
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この歌も巻七(一一九三)の歌などと同じく、和歌山県かつらぎ町にある妹背(いもせ)の山を詠んだ一首。
おそらくは京からの旅人の作なのでしょう。
「京に残してきた恋人(あるいは妻でしょうか)を恋しく思いながら旅していると、妹山と背の山が羨ましくも並んで立っているよ」との、妹背の山(妹山と背山)を恋人同士に見立てて詠んだ歌ですね。

もちろん歌の意味そのままに人間の恋人(あるいは夫婦)同士に見立てての羨望を詠った歌ではありますが、同時にこれもまた妹背の山を讃える土地讃めの歌でもあるのでしょう。
万葉の時代の人々は、妹背の山に限らず様々な山や土地、坂などに神が宿っていると信じていました。
また、「見る」という行為はこの時代の賞讃の行為であり、妹背の山を「見て」詠うことは紀国の土地の神の加護を受けて旅の無事を祈る行為でもあったのです。


和歌山県かつらぎ町の宝来山神社側にあるこの歌の歌碑。



添碑。



老人憩いの家。
歌碑は宝来山神社の鳥居前にあるこの老人憩いの家の建物の前にあります。



宝来山神社。
来訪三神社は、道の駅「紀の川 万葉の里」の前の国道を少し東に行ってすぐの三叉路を北に進んだ場所にあります。


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万葉集巻七の他の歌はこちらから。
万葉集巻七


万葉集書籍紹介(参考書籍)
万葉集(1)〜〜(4)&別冊万葉集辞典 中西進 (講談社文庫) 定価620円〜〜1020円(税込み)
県立万葉文化舘名誉館長でもある中西進さんによる万葉集全四冊&別冊万葉集辞典です。
万葉集のほうは原文、読み下し訳、現代語訳、解説文が付けられていて、非常に参考になりこの4冊で一応、万葉集としては充分な内容になっています。
他の万葉集などでは読み下し訳のみで現代語訳がなかったりと、初心者の方には難しすぎる場合が多いですが、この万葉集ではそのようなこともありません。

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