万葉集入門
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現存する日本最古の和歌集「万葉集」の解説サイトです。
分かりやすい口語訳の解説に歌枕や歌碑などの写真なども添えて、初心者の方はもちろん多くの万葉集愛好家の方に楽しんでいただきたく思います。
(解説:黒路よしひろ)

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大伴坂上郎女の霍公鳥の歌一首

何しかもここだく恋ふる霍公鳥鳴く声聞けば恋こそまされ

巻八(一四七五)
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どうしてこんなにも霍公鳥の声が恋しいのだろう。鳴く声を聞けばいっそう恋しさはつのるというのに。
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この歌も先の巻八(一四七四)の歌と同じく、大伴坂上郎女(おほとものさかのうへのいらつめ)が霍公鳥(ほととぎす)を詠んだ一首です。

先の巻八(一四七四)の歌の続きのようにも読めますが、題詞を別につけて区別していることからおそらくは違う時期に詠んだ歌なのでしょう。
歌の内容は「どうしてこんなにも霍公鳥の声が恋しいのだろう。鳴く声を聞けばいっそう恋はつのるというのに。」と、霍公鳥の鳴き声を恋しく思う複雑な心情を詠ったものとなっています。
ただ、下の句の「恋こそまされ(いっそう恋はつのるというのに。)」は霍公鳥の鳴き声への恋しさではなく、人に恋する恋しさがつのるとの意味のようですね。
霍公鳥の声を聞けば人恋しさがつのるけれどもそれでもその鳴き声を聞きたいのだ、と言った感じでしょうか。

坂上郎女の甥の大伴家持(おほとものやかもち)も霍公鳥をとくに好んでいたようですが、万葉時代の人々にとって霍公鳥の声は聞けば切なくなるけれども恋しくて仕方のない、そんな複雑な思いを抱かせる鳥だったのでしょう。


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万葉集巻八


万葉集書籍紹介(参考書籍)
万葉集(1)〜〜(4)&別冊万葉集辞典 中西進 (講談社文庫) 定価620円〜〜1020円(税込み)
県立万葉文化舘名誉館長でもある中西進さんによる万葉集全四冊&別冊万葉集辞典です。
万葉集のほうは原文、読み下し訳、現代語訳、解説文が付けられていて、非常に参考になりこの4冊で一応、万葉集としては充分な内容になっています。
他の万葉集などでは読み下し訳のみで現代語訳がなかったりと、初心者の方には難しすぎる場合が多いですが、この万葉集ではそのようなこともありません。

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