万葉集入門
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日本最古の和歌集「万葉集」の解説サイトです。
分かりやすい口語訳の解説に歌枕や歌碑などの写真なども添えて、初心者の方はもちろん多くの万葉集愛好家の方に楽しんでいただきたく思います。
(解説:黒路よしひろ)

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世のなかの遊(みや)びの道にすすしくは酔泣(ゑひなき)するにあるべくあるらし

巻三(三四七)
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世間で流行りの風流の道になまじ励むよりは酔い泣きをするほうがよほどよいらしい。
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この歌も大伴旅人(おほとものたびと)の「酒を讃むるの歌」十三首のうちのひとつ。
「遊びの道」は巻二(一二六)などでも解説した「遊士(みやびを)」と同じ意味で、風流や遊びなど全般に長けた人の意味。
ただし、この歌の場合は官人としての教養の意味かと思われます。
「酔い泣きをするほうがよほどよいらしい。」とは、つまり旅人自身が酔い泣きをよくしたのでしょう^^;
先の巻三(三四六)の歌で、酒で憂さを晴らすともあったので、実際に酔い泣きして憂さが晴れることも多かったのでしょうね。
なんだかこれらの歌を読んでいると旅人というのはずいぶん根暗な人物のようにも思えてきますが、酒飲み全般に通じる陽気さと心の底の繊細さが同居したようなそんな魅力も僕には感じられるのです。


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万葉集巻三


万葉集書籍紹介(参考書籍)
万葉集(1)〜〜(4)&別冊万葉集辞典 中西進 (講談社文庫) 定価620円〜〜1020円(税込み)
県立万葉文化舘名誉館長でもある中西進さんによる万葉集全四冊&別冊万葉集辞典です。
万葉集のほうは原文、読み下し訳、現代語訳、解説文が付けられていて、非常に参考になりこの4冊で一応、万葉集としては充分な内容になっています。
他の万葉集などでは読み下し訳のみで現代語訳がなかったりと、初心者の方には難しすぎる場合が多いですが、この万葉集ではそのようなこともありません。

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