万葉集入門
万葉集入門
現存する日本最古の和歌集「万葉集」の解説サイトです。
分かりやすい口語訳の解説に歌枕や歌碑などの写真なども添えて、初心者の方はもちろん多くの万葉集愛好家の方に楽しんでいただきたく思います。
(解説:黒路よしひろ)

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辱(はぢ)を忍(しの)び辱を黙(もだ)して事も無くもの言はぬ先にわれは寄(よ)りなむ 二

巻十六(三七九五)
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恥かしい行いをしたのにも耐えて言い訳せずに、何を置いてもまずあれこれ言う前に私は翁の教えに従います
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この歌も、先の巻十六(三七九四)の歌と同じく、竹取の翁が詠んだ万葉集巻十六(三七九一)の長歌と二首の歌に、九人の仙女たちが和えて詠んだ歌の一つ。
老人を邪魔者扱いしたことに対して、「恥かしい行いをしたのにも耐えて言い訳せずに、何を置いてもまずあれこれ言う前に私は翁の教えに従います」と、竹取の翁のありがたい教えに従って、これからは老人を大切にすることを誓っています。

まあ、現代人からするとあまりにも素直過ぎる気がするかも知れませんが、あるいはこの歌物語の作者は子供たちへの教戒歌としてこれらの歌を作ったのかも知れませんね。
そう考えると、お年寄りを大切にするのみならず、恥ずかしい行いをしたときには素直に過ちを認めて反省する気持ちも大切なのだと教えてくれる教戒歌になっているようにも読めますね。


竹取公園に隣接する馬見丘陵公園の巣山古墳(奈良県広陵町)。
5世紀頃に造られたとされる県内最大規模の古墳ですが、もし讃岐造(さぬきのみやつこ)のモデルでもある竹取の翁が持統・文武期(7〜8世紀)の人物だと仮定すると、竹取の翁が仙女たちに出逢った時にはすでにこの古墳も目の前に存在していたということでしょうか。
まあ、伝説の歌物語にこのような考察は無意味と言えば無意味なのかも知れませんが、現実と物語の関係性を考察してみるといろいろな想像が広がって楽しいですよね。


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万葉集巻十六の他の歌はこちらから。
万葉集巻十六


万葉集書籍紹介(参考書籍)
万葉集(1)〜〜(4)&別冊万葉集辞典 中西進 (講談社文庫) 定価620円〜〜1020円(税込み)
県立万葉文化舘名誉館長でもある中西進さんによる万葉集全四冊&別冊万葉集辞典です。
万葉集のほうは原文、読み下し訳、現代語訳、解説文が付けられていて、非常に参考になりこの4冊で一応、万葉集としては充分な内容になっています。
他の万葉集などでは読み下し訳のみで現代語訳がなかったりと、初心者の方には難しすぎる場合が多いですが、この万葉集ではそのようなこともありません。

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