万葉集入門
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現存する日本最古の和歌集「万葉集」の解説サイトです。
分かりやすい口語訳の解説に歌枕や歌碑などの写真なども添えて、初心者の方はもちろん多くの万葉集愛好家の方に楽しんでいただきたく思います。
(解説:黒路よしひろ)

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妹に恋ひわが越え行けば背の山の妹に恋ひずてあるが羨(とも)しさ

巻七(一二〇八)
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妻を恋いながら私が越えて行くと背の山は妹山と並び立って恋に悩むことのなくいるよ。羨ましいことだなあ。
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この歌も巻七(一一九三)の歌などと同じく、和歌山県かつらぎ町にある妹背(いもせ)の山を詠んだ一首。

紀州本ではこの歌が巻七(一二一〇)の次に並んでいるのでこちらでもその順序に従って紹介しておきます。

こちらの一首も巻七(一二一〇)の歌と同じくおそらくは京からの旅人の作なのでしょう。
「京に残してきた妻(あるいは恋人)を恋しく思いながら私が越えて行くと背の山は妹山と並び立って恋に悩むことのなくいるよ。羨ましいことだなあ。」と、仲良く並んで見える妹背の山を人間に譬えて羨んだ歌ですね。

結句の「羨しさ」という言葉は、まさに妹背の山への土地歩めの言葉そのものといえるでしょう。
万葉集にはこの妹背の山を詠んだ歌が多くありますが、大切な恋人や妻を思い出させてくれる妹背の山の存在は、まさに万葉人にとっての羨望の山だったのでしょうね。



和歌山県かつらぎ町の道の駅「紀の川 万葉の里」にあるこの歌の歌碑。



道の駅「紀の川 万葉の里」。
トイレのすぐ横にこの歌の歌碑があります。



道の駅「紀の川 万葉の里」の横の堤防からは妹背の山も見えます。
写真右の山が背山。
対岸の妹山はこの場所からは少し確認しにくいですね。


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万葉集巻七


万葉集書籍紹介(参考書籍)
万葉集(1)〜〜(4)&別冊万葉集辞典 中西進 (講談社文庫) 定価620円〜〜1020円(税込み)
県立万葉文化舘名誉館長でもある中西進さんによる万葉集全四冊&別冊万葉集辞典です。
万葉集のほうは原文、読み下し訳、現代語訳、解説文が付けられていて、非常に参考になりこの4冊で一応、万葉集としては充分な内容になっています。
他の万葉集などでは読み下し訳のみで現代語訳がなかったりと、初心者の方には難しすぎる場合が多いですが、この万葉集ではそのようなこともありません。

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