万葉集入門
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現存する日本最古の和歌集「万葉集」の解説サイトです。
分かりやすい口語訳の解説に歌枕や歌碑などの写真なども添えて、初心者の方はもちろん多くの万葉集愛好家の方に楽しんでいただきたく思います。
(解説:黒路よしひろ)

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大伴清繩(きよつな)の歌一首

皆人の待ちし卯の花散りぬとも鳴く霍公鳥われ忘れめや

巻八(一四八二)
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皆の人が待っていた卯の花が散ったとしても鳴いている霍公鳥の声まで私は忘れてしまったりはしないよ。
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この歌は大伴清繩(おおとものきよつな)が詠んだ一首です。
大伴清繩については詳しいことは不明。

そんな清繩の詠んだ一首ですが「皆の人が待っていた卯の花が散ったとしても鳴いている霍公鳥(ほととぎす)の声まで私は忘れてしまったりはしないよ。」と、卯の花が散ったとしても花と共に鳴いていた霍公鳥のことまでは忘れたりしないとの思いを詠っています。
「皆人の」とあるのは宴席での歌だからでしょうか。
あるいはこの歌の前の巻八:一四八〇巻八:一四八一の大伴書持の歌が詠まれた時と同じ席での歌だった可能性もありそうですね。

卯の花と霍公鳥の鳴き声を皆で楽しみながら、この卯の花が散ったあとにも今日の日の霍公鳥の声は決して忘れないだろうと、その鳴き声の風流を讃えた一首なのでしょう。


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万葉集巻八


万葉集書籍紹介(参考書籍)
万葉集(1)〜〜(4)&別冊万葉集辞典 中西進 (講談社文庫) 定価620円〜〜1020円(税込み)
県立万葉文化舘名誉館長でもある中西進さんによる万葉集全四冊&別冊万葉集辞典です。
万葉集のほうは原文、読み下し訳、現代語訳、解説文が付けられていて、非常に参考になりこの4冊で一応、万葉集としては充分な内容になっています。
他の万葉集などでは読み下し訳のみで現代語訳がなかったりと、初心者の方には難しすぎる場合が多いですが、この万葉集ではそのようなこともありません。

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