万葉集入門
万葉集入門
 

現存する日本最古の和歌集である万葉集。
学生時代に授業で習った方もおられるかと思いますが、その難解さに辟易とされた記憶があるのではないでしょうか。
しかし、ほんとうの万葉集は万葉時代の人間の喜怒哀楽、神への祈りが歌に託されている、もっと楽しく読める詩歌集です。

ここでは一首ずつ歌を取り上げながら、万葉集を誰でも気軽に学び楽しめるように工夫してみました。
各歌のページの上半分にある、原歌と現代語訳を読むだけでも、一通りの知識が得られるようになっています。
また、解説のページでは奈良や明日香村などの万葉集に詠まれた歌枕(土地)や歌碑の写真なども掲載しているので、それらを眺めるだけでも楽しんでいただけるかと思います。
古典というかたぐるしさにとらわれることなく、ぜひ万葉集の世界を楽しんでみてください。

黒路よしひろ(サイト製作者)より

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万葉集とは
万葉集とは
万葉集について(万葉集の概要)

万葉集は現存する日本最古の和歌集であり、全20巻、約4500首ほどのさまざまな人々の詠(よ)んだ長歌、短歌、旋頭歌、仏足石歌などを収録しています。
万葉集は「まんようしゅう」と読み、「万(よろず)の歌を集めたもの」とも、「万世(よろずよ)の歌を集めたもの」という意味だともいわれています。

万葉集の成立(編者:大伴家持?)

巻1〜〜巻16  天平16年(744)以前?
巻17〜〜巻20 天平16年(744)以後?

編者は大伴家持(おおとものやかもち)であろうといわれていますが、これもはっきりとは分かっていません。
編集された年代もはっきりと分かっていませんが、巻17〜〜巻20が家持の身辺詠を日時を追って記しておりこれが天平18年(746)以後のものであり、先立つ巻16が天平16年(744)までの歌であるといわれているので、天平16年を境として巻1〜〜巻16がこれ以前、巻17〜〜巻20がこれ以降の成立と思われます。


万葉集全巻一覧
万葉集の歌の現代語訳や解説はこちらから。
万葉集全歌一覧(巻一 〜 巻四)

万葉集全歌一覧(巻五 〜 巻八)
(万葉集の全歌一覧ページです。)

巻一  巻二  巻三  巻四

巻五  巻六  巻七  巻八

巻十六

(他の巻もまた追加していきます)


新着
万葉集関連書籍紹介
2021年12月1日更新

新着女王イノエ 著者/齋藤秀樹 (文芸社出版) 定価1100円(税別)


万葉集解説:新着
2018年2月21日更新
三八二九:醤酢に蒜搗き合てて鯛願ふ
(長忌寸意吉麿)


2018年2月20日更新
三八二七:一二の目のみにはあらず五六三
(長忌寸意吉麿)

三八二八:香塗れる塔にな寄りそ川隈の
(長忌寸意吉麿)


2018年2月19日更新
三八二六:蓮葉はかくこそあるもの意吉麿が
(長忌寸意吉麿)


2018年2月13日更新
三八二五:食薦敷き蔓菁煮持ち来
(長忌寸意吉麿)


2018年2月12日更新
三八二四:さし鍋に湯沸かせ子ども櫟津の 
(長忌寸意吉麿)


2018年2月10日更新
三八四八:新墾田に鹿猪田の稲を倉に挙蔵げて
(忌部首黒麿)


2018年2月9日更新
三八一六:家にありし櫃に鍵刺し蔵めてし
(穂積親王)


2018年2月8日更新
三八四九:生死の二つの海を厭はしみ
(作者不詳)

三八五〇:世間の繁き仮廬に住み住みて
(作者不詳)


2018年2月7日更新
三八二三:橘の照れる長屋にわが率寝し
(作者不詳)


2018年2月6日更新
三八二二:橘の寺の長屋にわが率寝し
(作者不詳)


2018年2月5日更新
三八〇二:春の野の下草靡きわれも寄り
(仙女)


2018年2月4日更新
三七九九:豈もあらじ己が身のから人の子の
(仙女)

三八〇〇:はだ薄穂にはな出でそ思ひたる
(仙女)

三八〇一:住吉の岸野の榛に匂ふれど
(仙女)


2018年2月3日更新
三七九八:何為むと違ひはをらむ否も諾も
(仙女)


2018年2月2日更新
三七九〇:あしひきの玉縵の児今日の如
(壮士)

三七九四:愛しきやし翁の歌に欝悒しき
(仙女)

三七九五:辱を忍び辱を黙して事も無く
(仙女)

三七九六:否も諾も欲しきまにまに赦すべき
(仙女)

三七九七:死も生もおやじ心と結びてし
(仙女)


2018年2月1日更新
三七八八:耳無の池し恨めし吾妹子が
(壮士)

三七八九:あしひきの山縵の児今日往くと
(壮士)


2018年1月31日更新
三七八六:春さらば插頭にせむとわが思ひし
(壮士)

三七八七:妹が名に懸けたる桜花
(壮士)


2018年1月30日更新
三七九二:死なばこそ相見ずあらめ生きてあらば
(竹取の翁)

三七九三:白髪し子らも生ひなばかくの如
(竹取の翁)


2018年1月29日更新
三七九一:緑子の 若子が身には たらちし 母に懐かえ
(竹取の翁)


2016年11月13日更新
一四八九:わが屋前の花橘は散り過ぎて
(大伴家持)

一四九〇:霍公鳥待てど来鳴かず菖蒲草
(大伴家持)


2016年11月3日更新
一四八八:何処には鳴きもしにけむ霍公鳥
(大伴家持)


2016年11月2日更新
一四八七:霍公鳥思はずありき木の暗の
(大伴家持)


2016年11月1日更新
一四八六:わが屋戸の花橘を霍公鳥
(大伴家持)


2016年10月31日更新
一四八五:夏まけて咲きたる唐棣ひさかたの
(大伴家持)


2016年10月30日更新
一四八四:霍公鳥いたくな鳴きそ独り居て
(大伴坂上郎女)


2016年10月29日更新
一四八三:わが背子が屋戸の橘花をよみ
(庵君諸立)


2016年10月28日更新
一四八二:皆人の待ちし卯の花散りぬとも
(大伴清繩)


2016年10月25日更新
一四八一:わが屋戸の花橘に霍公鳥
(大伴書持)


2016年10月24日更新
一四八〇:わが屋戸に月おし照れり霍公鳥
(大伴書持)


2016年10月23日更新
一四七九:隠りのみ居ればいぶせみ慰むと
(大伴家持)


2016年10月22日更新
一四七八:わが屋戸の花橘の何時しかも
(大伴家持)


2016年10月21日更新
一四七七:卯の花もいまだ咲かねば霍公鳥
(大伴家持)


2016年10月20日更新
一四七六:独り居てもの思ふ夕に霍公鳥
(小治田広耳)


2016年10月19日更新
一四七五:何しかもここだく恋ふる霍公鳥
(大伴坂上郎女)


2016年10月18日更新
一四七四:今もかも大城の山に霍公鳥
(大伴坂上郎女)


2016年10月17日更新
一四七三:橘の花散る里の霍公鳥
(大伴旅人)


2016年10月16日更新
一四七二:霍公鳥来鳴き響もす卯の花の
(石上堅魚)


2016年10月14日更新
一四七一:恋しけば形見にせむとわが屋戸に
(山部赤人〔山辺赤人〕)


2016年7月31日更新
一四七〇:もののふの石瀬の杜の霍公鳥
(刀理宣令)


2016年7月28日更新
一四六九:あしひきの山霍公鳥汝が鳴けば
(沙彌)


2016年7月26日更新
一四六八:霍公鳥声聞く小野の秋風に
(広瀬王)


2016年7月22日更新
一四六七:霍公鳥無かる国にも行きてしか
(弓削皇子)


2016年7月21日更新
一四六六:神名火の磐瀬の杜の霍公鳥
(志貴皇子)


2016年7月20日更新
一四六五:霍公鳥いたくな鳴きそ汝が声を
(藤原夫人)


2016年7月18日更新
一四六四:春霞たなびく山の隔れれば
(大伴家持)


2016年7月17日更新
一四六三:吾妹子が形見の合歓木は花のみに
(大伴家持)


2016年7月13日更新
一四六二:わが君に戯奴は恋ふらし賜りたる
(大伴家持)


2016年7月10日更新
一四六一:昼は咲き夜は恋ひ寝る合歓木の花
(紀女郎)


2016年7月9日更新
一四六〇:戯奴〔変してわけと云ふ〕がためわが手もすまに春の野に
(紀女郎)


2016年7月8日更新
一四五九:世間も常にしあらねば屋戸にある
(久米女郎)


2016年7月7日更新
一四五八:屋戸にある桜の花は今もかも
(厚見王)


2016年7月6日更新
一四五七:この花の一枝のうちは百種の
(娘子)


2016年7月4日更新
一四五五:たまきはる命に向ひ恋ひむゆは
(笠金村)

一四五六:この花の一枝のうちに百種の
(藤原広嗣)


2016年7月3日更新
一四五四:波の上ゆ見ゆる小島の雲隠り
(笠金村)

2016年7月1日更新
一四五三:玉襷 懸けぬ時無く 息の緒に わが思ふ君は
(笠金村)


2016年6月30日更新
一四五二:闇夜ならば宜も来まさじ梅の花
(紀女郎)


2016年6月28日更新
一四五一:水鳥の鴨の羽の色の春山の
(笠女郎)


2016年6月26日更新
一四五〇:情ぐきものにそありける春霞
(大伴坂上郎女)


2016年6月25日更新
一四四八:わが屋戸に蒔きし瞿麦いつしかも
(大伴家持)

一四四九:茅花抜く浅茅が原のつぼすみれ
(大伴田村大嬢)


2016年6月24日更新
一四二〇:沫雪かはだれに降ると見るまでに
(駿河采女)


2016年6月21日更新
一四二三:去年の春掘じて植ゑしわが屋外の
(阿倍広庭)


2016年6月20日更新
一四二二:うちなびく春来るらし山の際の
(尾張連)


2016年6月17日更新
一四二一:春山の咲きのををりに春菜つむ
(尾張連)


2016年6月16日更新
一四四七:尋常に聞くは苦しき呼子鳥
(大伴坂上郎女)

2016年6月15日更新
一四四六:春の野にあさる雉の妻恋に
(大伴家持)


2016年6月14日更新
一四四五:風交り雪は降るとも実にならぬ
(大伴坂上郎女)


2016年6月12日更新
一四四四:山吹の咲きたる野辺のつぼすみれ
(高田女王)


2016年6月11日更新
一四四三:霞立つ野の上の方に行きしかば
(丹比真人乙麿)


2016年6月9日更新
一四四二:難波辺に人の行ければ後れ居て
(丹比屋主真人〔丹比真人屋主〕)


2016年6月7日更新
一四四一:うち霧らし雪は降りつつしかすがに
(大伴家持)


2016年6月6日更新
一四四〇:春雨のしくしく降るに高円の
(河辺東人)


2016年6月4日更新
一四三五:蛙鳴く甘奈備川に影見えて
(厚見王)


2016年6月3日更新
一四三四:霜雪(しもゆき)もいまだ過ぎねば思はぬに
(大伴三林)


2016年6月1日更新
一四三二:わが背子が見らむ佐保道の青柳を
(大伴坂上郎女)

一四三三:うちのぼる佐保の川原の青柳は
(大伴坂上郎女)


2016年5月31日更新
一四二八:おし照る 難波を過ぎて うちなびく 草香の山を
(作者不明)

一四二九:嬢子らが 插頭のために 遊士が 蘰のためと
(作者不明)

一四三〇:去年の春逢へりし君に恋ひにてし
(作者不明)


2016年5月29日更新
一四二六:わが背子に見せむと思ひし梅の花
(山部赤人〔山辺赤人〕)

一四二七:明日よりは春菜摘まむと標めし野に
(山部赤人〔山辺赤人〕)


2016年5月28日更新
一四二五:あしひきの山桜花日並べて
(山部赤人〔山辺赤人〕)


2016年5月27日更新
一四二四:春の野にすみれ摘みにと来しわれそ
(山部赤人〔山辺赤人〕)


2016年2月26日更新
九五八:時つ風吹くべくなりぬ香椎潟
(小野老)


2016年2月25日更新
一〇二六:橘の本に道履む八衢に
(三方沙弥)

九五七:いざ子供香椎の潟に白妙の
(大伴旅人)


2016年2月24日更新
一〇二六:ももしきの大宮人は今日もかも
(豊島采女)


2016年2月15日更新
一〇二五:奥まへてわれを思へるわが背子は
(橘諸兄)


2016年2月14日更新
一〇二四:長門なる沖つ借島奥まへて
(巨曾部対馬)


2016年2月13日更新
一五七三:秋の雨に濡れつつをれば賤しけど
(大伴利上)


2016年2月12日更新
一四三九:時は今は春になりぬとみ雪降る
(中臣武良自)

一五七二:わが屋戸の草花が上の白露を
(大伴家持)


2016年2月11日更新
一四三六:含めりと言ひし梅が枝今朝降りし
(大伴村上)

一四三七:霞立つ春日の里の梅の花
(大伴村上)

一四三八:霞立つ春日の里の梅の花
(大伴駿河麿〔大伴駿河麻呂〕)


2016年2月10日更新
一五七一:春日野に時雨ふる見ゆ明日よりは
(藤原八束)


2016年2月9日更新
一五七〇:此処にありて春日や何処雨障
(藤原八束)


2016年2月7日更新
一五六八:雨隠り情いぶせみ出で見れば
(大伴家持)

一五六九:雨晴れて清く照りたるこの月夜
(大伴家持)


2016年2月6日更新
一五六六:ひさかたの雨間もおかず雲隠り
(大伴家持)

一五六七:雲隠り鳴くなる雁の去きて居む
(大伴家持)


2016年2月3日更新
一五六五:わが屋戸の一群萩を思ふ児に
(大伴家持)


2016年2月1日更新
一五六四:秋づけば尾花が上に置く露の
(日置長枝娘子)


2016年1月28日更新
一五六三:聞きつやと妹が問はせる雁が音は
(大伴家持)


2016年1月27日更新
一五六二:誰聞きつ此間ゆ鳴き渡る雁がねの
(巫部麻蘇娘子)


2016年1月26日更新
一四三一:百済野の萩の古枝に春待つと
(山部赤人〔山辺赤人〕)


2016年1月25日更新
一五六一:吉名張の猪養の山に伏す鹿の
(大伴坂上郎女)


2016年1月23日更新
一五六〇:妹が目を始見の崎の秋萩は
(大伴坂上郎女)



万葉集巻一

一:籠よみ籠持ち掘串もよ
(雄略天皇)


二:大和には郡山あれど
(舒明天皇)


三:やすみしし わご大君 朝には
(中皇女の間人老)


四:たまきはる宇智の大野に馬並めて
(中皇女の間人老)


五:霞経つ 長き春日の 暮れにける わづきも知らず
(軍王)


六:山越しの風を時じみ寝る夜おちず
(軍王)


七:秋の野のみ草刈葺き宿れりし
(額田王)


八:熟田津に船乗りせむと月待てば
(額田王)


九:莫囂圓隣之大兄爪湯気わが背子が
(額田王)


十:君が代もわが代も知るや磐代の
(中皇命)


十一:わが背子は仮廬作らす草無くは
(中皇命)


十二:わが欲りし野島は見せつ底深き
(中皇命)


十三:香具山は畝傍ををしと
(中大兄皇子〔天智天皇〕)


十四:香具山と耳梨山とあひし時
(中大兄皇子〔天智天皇〕)


十五:わたつみの豊旗雲に入日射し
(中大兄皇子〔天智天皇〕)


十六:冬ごもり春さり来れば鳴かざりし
(額田王)


十七:美酒三輪の山あをによし
(額田王)


十八三輪山をしかも隠すか雲だにも
(額田王)


十九:へそがたの林のさきの狭野榛の
(井戸王)


二〇:あかねさす紫野行き
(額田王)


二一:紫草のにほへる妹を
(大海人皇子〔天武天皇〕)


二二:河の上のゆつ岩群に草生さず
(吹黄刀自)


二三:打つ麻を麻続王海人なれや
(不明)


二四:うつせみの命を惜しみ浪にぬれ
(麻続王)


二五:み吉野の 耳我の峰に 時なくそ
(天武天皇)


二六:み吉野の 耳我の峰に 時じくそ
(天武天皇)

二七:よき人のよしとよく見てよしと言ひし
(天武天皇)


二八:春過ぎて夏来るらし
(持統天皇)


二九:玉襷 畝火の山の 橿原の 日知の御代ゆ
(柿本人麿〔柿本人麻呂〕)


三〇:ささなみの志賀の辛崎幸くあれど
(柿本人麿〔柿本人麻呂〕)


三一:ささなみの志賀の大わだ淀むとも
(柿本人麿〔柿本人麻呂〕)


三二:古の人にわれあれやささなみの
(高市古人)


三三:ささなみの国つ御神の心(うら)さびて
(高市古人)


三四:白波の浜松が枝の手向草
(川島皇子)


三五:これやこの大和にしてはわが恋ふる
(阿閉皇女〔元明天皇〕)


三六:やすみしし わご大君の 聞し食す 天の下に
(柿本人麿〔柿本人麻呂〕)


三七:見れど飽かぬ吉野の河の常滑の
(柿本人麿〔柿本人麻呂〕)


三八:やすみしし わご大君 神ながら 神さびせすと 吉野川
(柿本人麿〔柿本人麻呂〕)


三九:山川も依(よ)りて仕ふる神ながら
(柿本人麿〔柿本人麻呂〕)


四〇:嗚呼見の浦に船乗りすらむ感嬬らが
(柿本人麿〔柿本人麻呂〕)


四一:くしろ着く手節の崎に今日もかも
(柿本人麿〔柿本人麻呂〕)


四二:潮騒に伊良虞の島辺漕ぐ船に
(柿本人麿〔柿本人麻呂〕)


四三:わが背子は何処行くらむ奥つもの
(當麻真人麿〔當麻真人麻呂〕の妻)


四四:吾妹子をいざ見の山を高みかも
(石川麿〔石川麻呂〕)


四五:やすみしし わご大君 高照らす 日の御子
(柿本人麿〔柿本人麻呂〕)


四六:阿騎の野に宿る旅人打ち靡き
(柿本人麿〔柿本人麻呂〕)


四七:ま草刈る荒野にはあれど黄葉の
(柿本人麿〔柿本人麻呂〕)


四八:東の野に炎の立つ見えて
(柿本人麿〔柿本人麻呂〕)


四九:日並皇子の命の馬並めて
柿本人麿〔柿本人麻呂〕)


五〇:やすみしし わご大王 高照らす 日の皇子 荒栲の
(藤原宮の役民)


五一:采女の袖吹きかえす明日香風
(志貴皇子)


五二:やすみしし わご大王 高照らす 日の御子 荒栲の
(不明)


五三:藤原の大宮仕へ生れつぐや
(不明)


五四:巨勢山のつらつら椿つらつらに
(坂門人足)


五五:あさもよし紀人羨しも亦打山
(調首淡海)


五六:河の辺のつらつら椿つらつらに
(春日蔵首老)


五七:引馬野ににほふ榛原入り乱れ
(長忌寸奥麿〔長忌寸奥麻呂〕)

五八:何処にか船泊てすらむ安礼の崎
(高市連黒人)


五九:ながらふる妻吹く風の寒き夜に
(誉謝女王)

六〇:暮に逢ひて朝面無み隠にか
(長皇子)

六一:丈夫の得物矢手挿み立ち向かひ
(舎人娘子)


六二:ありねよし対馬の渡り海中に
(春日蔵首老)


六三:いざ子ども早く日本へ大伴の
(山上憶良)


六四:葦辺行く鴨の羽がひに霜降りて
(志貴皇子)

六五:あられ打つあられ松原住吉の弟
(長皇子)


六六:大伴の高師の浜の松が根を
(置始東人)

六七:旅にして物恋しきに○○音も
(高安大島)

六八:大伴の御津の浜にある忘れ貝
(身人部王)


六九:草枕旅行く君と知らませば
(清江娘子)


七〇:大和には鳴きて来らむ呼子鳥
(高市連黒人〔高市古人〕)


七一:大和恋ひ眠の寝らえぬに
(忍坂部乙麿)

七二:玉藻刈る沖辺は漕がじ敷栲の
(藤原宇合)


七三:吾妹子を早見浜風大和なる
(長皇子)


七四:み吉野の山の嵐の寒けくに
(文武天皇)


七五:宇治間山朝風寒し旅にして
(長屋王)


七六:ますらをの鞆の音すなりもののべの
(元明天皇)


七七:わご大君物な思ほし皇神の
(御名部皇女)


七八:飛鳥の明日香の里を置きて去なば
(不明〔持統天皇?〕)


七九:天皇の 御命かしこみ 柔びにし 家をおき 隠国の
(不明)


八〇:あをによし寧楽の家には万代に
(不明)


八一:山の辺の御井を見がてり神風の
(長田王)


八二:うらさぶる情さまねしひさかたの
(長田王)


八三:海の底奥つ白波立田山
(長田王)


八四:秋さらば今も見るごと妻恋ひに
(長皇子)


巻一:完
巻一についても今後もまた各歌の解説で写真などを追加していく予定です。


巻二以降はこちらから

万葉集全巻一覧
万葉集全歌一覧(巻一 〜 巻四)

万葉集全歌一覧(巻五 〜 巻八)
(万葉集の全歌一覧ページです。)

巻一  巻二  巻三  巻四

巻五  巻六  巻七  巻八

(以降の巻もまた追加していきます)

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万葉集巻一(二)英語訳版
“About poetry compiled in the first anthology, Manyo-Shu by Yoshihiro Kuromichi”
翻訳:宿谷睦夫、英文添削:ブルース・ワイマン
translator: Mustuo Shukuya auditor: Bruce Wyman


万葉集書籍情報
このサイトではこれからも万葉集の歌について出来る限り紹介していくつもりですが、より詳しくご自身で勉強されたいという方のためにおすすめできる万葉集と関連書籍をここに紹介しておきます。
万葉集(1)〜〜(4)&別冊万葉集辞典 中西進 (講談社) 定価637円〜〜1145円(税別)

万葉秀歌探訪 岡野弘彦 (NHKライブラリー) 定価1070円(税別)

万葉を行く 米田 勝 (奈良新聞社) 定価2000円(税別)

万葉集の神様 監修・神社本庁 (扶桑社) 定価2000円(税別)


明日香の万葉を歩く(上)(下) 二川曉美 (奈良新聞社) 定価・各2500円(税別)

奈良市の万葉を歩く(上)(下) 二川曉美 (奈良新聞社) 定価・各2300円(税別)

入江泰吉 万葉花さんぽ 写真/入江泰吉・文/中西 進 (小学館文庫) 定価838円(税別)

やまと花万葉 写真/中村明巳・文/片岡寧豊 (東方出版) 定価1800円(税別)


万葉の故郷「明日香村」へ行こう

明日香村(地図・宿)
明日香村地図
一応、明日香村の地図を作ってみました。
(かなり適当な地図なので、あくまで場所の目安程度にしておいてください^^;)

明日香村の宿(民宿)と地図については飛鳥京観光協会の公式HPがさらに詳しいですので、そちらを参考にしてみて下さい。
飛鳥京観光協会(外部リンク)

明日香めぐりマップ(外部リンク)


万葉集には天の香具山、雷の丘など、奈良県の大和盆地(やまとぼんち)で詠まれた歌が多く掲載されています。
とくに明日香村は飛鳥時代に京が置かれていた場所であり、万葉集に詠まれた風景や遺跡が多く残っています。
明日香村の北には藤原京跡もあり、当時とおなじように大和三山が見渡せます。

ここではそんな万葉の故郷、明日香村と大和盆地を写真を交えながら紹介してみました。
詠まれた当時のその土地で、その当時とおなじ風景を眺めながら万葉集の歌を口ずさむことによって、万葉歌人がその歌を詠んだときのこころを追体験することが出来ます。

機会があればぜひみなさんも、大和盆地を訪れて万葉歌人のこころを追体験してみて下さい。

藤原京跡、天の香具山周辺
天岩戸  藤原京跡(大和三山)


明日香村
甘樫丘  雷丘  橘寺

石舞台  亀石  額田王の墓(植山古墳)

酒船石  亀形石造物  飛鳥寺  飛鳥坐神社

くつな石  都塚古墳  神なび  良助親王冬野墓

犬養万葉記念館


奥明日香・奥飛鳥(稲淵・栢森・入谷・芋峠)
稲渕  男綱  女綱

大化の改新ロケ地跡  飛鳥川上坐宇須多岐比売命神社

女渕  男渕  栢森の金毘羅さん

入谷  古道芋峠小道


あまち弥勒の 万葉歌碑写真集
日本でただひとりの万葉歌碑専門写真家をめざす、あまち弥勒の作品集。
その歌碑が一番美しく見える瞬間を写真におさめられればと思っています。

あまち弥勒の万葉歌碑写真集:巻一


奈良・明日香村関連ガイドブック
奈良や明日香村についてより詳しく調べたいという方のために、奈良を扱ったおすすめのガイドブックと解説本を紹介しておきます。

大人の街歩きK奈良 (成美堂出版)定価1103円(税込み)

歩きたくなる奈良地図本 (京阪神エルマガジン社)定価500円(税込み)

奈良名所むかし案内 本渡 章 (創元社)定価1890円(税込み)


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